今週の労務に関する話題
- 社会保険労務士曽根事務所
- 2019年4月5日
- 読了時間: 2分
今日は暖かいですね。時間があるのでニュースについて触れてみます。
・コンビニの人手不足と時短営業の問題
今年2月に大きくニュースとなった話題ですが、4/4にセブン-イレブン・ジャパン新社長の会見で営業時間を柔軟に判断する旨の発言があったことと、4/5に経済産業省がコンビニ大手各社に人手不足を是正する計画づくりを要請したことがニュースとなっていました。今後コンビニのセルフレジ導入などの無人化が進んでいくのでしょうが、自前で人を雇う必要のないFCビジネスにおいても逃れられない「人手不足」への対応は、あらゆる経営者にとって優先課題といえると考えます。
(参考)
「FC店の声トップに伝わらず セブン新社長 「営業時間柔軟に」 」(2019/4/4 21:53 毎日新聞)
「コンビニ業界曲がり角 FC店、時短求めるも売り上げ減」(2019/4/4 21:58 毎日新聞(Yahooニュース))
「コンビニ長時間労働で異例の要請 規制論封じる狙いも」(2019/4/5 11:54 日経新聞電子版)
・中小零細企業の厚生年金未加入の問題
以前からある問題で、3年前の調査より44万人減ったとのことです。健康保険に比べて年金は制度に対する不信感や保険料率が高い(厚生年金保険は18.3%を労使で折半負担)ことから負担が重いことは事実です。統計の元になっている厚生年金未加入者は国民年金加入者ですが、国民年金の保険料を払っているのかは不明です。過去に社労士会の行政協力で未加入事業所への加入促進活動は行ったことはありますが、法人でも家族経営や社長のみのケースもあり、すべてを加入させることには困難です。制度的な問題は職域に関わるため社労士として触れにくいですが、年金未加入だと障害を負ったときに障害年金がもらえないということだけは、社労士定番のコメントですが付け加えさせていただきます。
(参考)
「厚生年金加入漏れ、推計156万人・・・企業の加入逃れも」(2019/4/4 21:29 読売新聞(Yahooニュース)))
「厚生年金、156万人加入漏れ」(2019/4/5付 日経新聞電子版)
・介護保険料計算ミス
厚労省が各健康保険へ要請した今年度分の介護保険料の拠出額が200億円少なかったために追加拠出を要請しているため、今年度中か来年度に介護保険料が今より上がりそうな気配があります。昨年末の毎月勤労統計調査の誤りの際は、もらえる給付金額が多くなるという話でしたが、今回は負担が重くなる話で歓迎できない話題です。
(参考)
「介護保険料、200億円不足」(2019/4/5付 日経新聞電子版)
「介護保険料に計算ミス、厚労相に2ヵ月報告せず」(2019/4/5 12:14 読売新聞(Yahooニュース))
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