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社会保険労務士曽根事務所

年金とiDeCo(イデコ)の話

関東地方の梅雨も明けましたが、弊所のホームページへのコンテンツの追加は多少原稿を作成しているだけで遅々として進まぬ日々ですが、こんな時は堅苦しい労務の話題より、自分の興味のあるお金に関わる話題の独り言で気分転換を・・・。


年金といえば、参院選前に「老後2000万円」問題で注目を集めました。少子高齢化が急速に進む中、現役世代が払う保険料で高齢者の年金受給を支える「世代間扶養」を前提とした公的年金制度を続けることに、漠然と不安を覚えるのは普通の感覚でしょう。年金積立金が平成29年で164兆円あるとか、国民年金の半分は税金で負担しているとか、政府が5年に一度財政検証していているとか、メディアがあおるほど危険でないのはわかっていても、想定以上の人口減や不況で保険料収入の減少や積立金の運用損が起きれば、受給額が下がったり受給開始年齢が引き上げられる不安が付きまといます。


ちなみに、私(現在45歳)の年金はいくらだろうと、日本年金機構HPの「ねんきんネット」の「かんたん試算」をやってみましたが、このまま60歳まで保険料を払い続けても月額10万円強という落ち込む結果になりました。加入期間の半分強が保険料の少ない国民年金なので予想していたもののシビアです。なお、厚生年金の受給額は現役時代の給与・賞与の高低と加入期間で変わるため、一概にいくらとは言えませんが、国の統計では平均受給額は月14万5千円前後で推移しています。


さて、そんな老後資金が心配な人たちの一人である私は、当然、昨日(7/29(月))付の日経新聞朝刊1面で取り上げられていた「イデコ加入 全会社員に 年金、自力の蓄え後押し」という記事にも目が留まりました。(イデコは個人型確定拠出年金のことで詳細は公式サイトをご参照ください。)


イデコについては、4月にも日経新聞で、加入可能年齢を60歳から65歳へ伸ばすなどの見直しを検討中と報じられていました。昨日の記事では、企業型確定拠出年金(企業が掛金を負担する企業年金の一つ)が700万人、個人型確定拠出年金(イデコ)が120万人の加入者がいるとのこと。政府は力を入れていますが、本気で拡大したいなら、これから企業型を導入する成長企業や、個人型に加入する個人への、スマホ決済キャンペーン並みの優遇措置を期待したいところです。


話が戻りますが、「老後2000万円」問題で、世代間扶養の公的年金制度に批判が集まり、個人ごとの積立方式がよいのでは、という声もありましたが、個人型のイデコは、それ(積立)に近いと思います。(運用次第で損は出ますが低リスクの運用も可能です。)いっそ公的年金をイデコにしまえばいいというのは暴論ですかね(笑)。しかし、公的年金並みの非常に高い節税効果は魅力。将来の受給時の「公的年金等控除」(一時金なら「退職所得控除」)は他にもらえる年金・退職金がすでにたくさんあれば十分生かせませんが、掛金の全額所得控除は大きいです。60歳まで引き出せないのでキャッシュに余裕がないとできないものの、余裕ができたら保険の追加でなくイデコに入ろうと心に決めて、本業にまい進する日々です。

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